カリフォルニアの風


カリフォルニア・ミッション《サン・フォアン・カピストラノ》   2007.4


 カリフォルニアの文化は、カトリック僧侶のミッション(修道院)を中心に広まった歴史と言われています。18世紀 カリフォルニアは、スペインの植民地として、スペインの僧侶によって、先住民のインディアンにキリスト教布教活動と同時に、ヨーロッパ式生活文化を教えるために、1767年から1823年にかけて、南はサンディエゴから、北はサンフランシスコから北へ60マイル(約100キロ)郊外の、ソノマまでのカリフォルニア海岸伝いに、21ヶ所のミッションが建てられました。  最初にカリフォルニアの最南端に建造された、サンディエゴのミッションの名は、ディエゴ・デ・アルカラ(Diego de Alcala)で、写真のサン・ファン・カピストラノ(San Juan Capistrano)はサンディエゴとロスアンジェルスとの丁度中間地点にあり、1776年に7番目のミッションとして、建造されました。このサン・ファン・カピストラノ・ミッションは、他のミッションに比べて、崩壊が激しいが、カリフォルニアの歴史的建造物として大切に、当時のままで維持管理されています。このミッションは、4月になると南半球からの、ツバメの飛来でも有名で、今年のツバメは何日に来たと、毎年 新聞やラジオなどで重要な報道として扱われ、取り上げられています。  このミッションは南カリフォルニアの人々の『心のふるさと』のように大切にされているのも、歴史的なものが少ないアメリカらしいです。歴史の浅いカリフォルニアでは、全ての小学校3、4年生頃に、21のミッションについての歴史を学び、レポート提出などをさせられています。
ナパバレー   2007.3


サンフランシスコから北へ、車で約1時間半も走ると、ナパバレー(Napa Valley)です。 この地は穏やかな気候に恵まれ、その昔オレンジ、リンゴ、プルーンやオリーブなどの果樹の収穫地であり、ナパの名は最初に棲みついたナボ族インディアンの言葉で、「豊かな土地」と云う意味を持ち、ナパバレーと呼ばれるようになったといいます。 東側はパリサイト山脈、西側はマヤカマス山脈に挟まれ、夜間は冷たく日中は温暖な気温の恵みが、サンパブロ湾から流れ込み、葡萄栽培に最適な気温の土地として、この地は今では世界的にも通用する、カリフォルニア・ワインの代表格を作りあげています。 1836年に初めてこのバレーに葡萄畑が開墾され、実験的に400種以上の葡萄栽培がなされ、ナパのワイン開拓時代といわれています。 1861年に商業用ワイン生産が始まり、1889年には140以上のワイナリーができるが、フェロキセラ害虫の蔓延に加えて、1920年の禁酒法時代を迎え、わずかに教会用祭礼ワインの製造のみで、廃退寸前となりながら生きながらえていたと言われています。 1943年に生産組合が設立され、本格的なワイン製造地としての道を歩み始めますが、第二次世界大戦中は人材不足、ワイン・ボトル不足、輸送用貨車不足などで、ワイン生産者は苦戦を強いられたようです。 1960年には25社のワイナリーができるまでになり、現在ではナパバレーには、270以上のワイナリーが有り、中でも現存するベリンジャー・バインヤーズ社などは、1876年からナパバレーでの製造歴史は古く、今日では全てのナパバレー・ワインは、世界的にも高い評価を受けています。 ワイン通には試飲でナパを訪れるのも良いですが、四季の変化の豊かな、葡萄畑風景を眺めるだけでも、ナパバレーは素敵な場所です。
ゴールデンゲイト・ブリッジ   2007.1


1968年4月アメリカに留学するため、横浜から客船に乗った私は、二週間目の晴天の朝7時30分、はるかサンフランシスコの市内を眺めながら、ゴ-ルデンゲイト・ブリッジ(Golden Gate Bridge)をくぐり、サンフランシスコ湾に入港し、初めてアメリカ合衆国に到着した日は、今でも忘れることのできない、感無量の朝だった。 この橋が完成されるには、1933年から1937年の4年間が費やされ、橋は全長2,7キロを有し、つり橋としては当時、世界一を誇っていた。橋は水面から230メートルも有り、今も自殺の名所となっており、日本名では『金門橋』とも言ってます。 この橋の周辺の沖では、暖流と寒流がぶっつかるために、この周辺の気温は、夏は意外と寒く霧が深く、冬は暖かく霧が少ないため、対岸からのサンフランシスコの眺めは、冬の方が良好です。 第二次世界大戦中は、右手に見える丘の中腹に、日本に向けてコンクリートの要塞が、防衛のため各地に施設されて、60年代のソ連との冷戦期には、3基のミサイルが設置されておりました。 この橋、朝と夕方で車が多く利用される方向の、使用走行レーン数が変ります。 また、この橋のオレンジ色のサビ止めペンキ塗りは、橋の端からは端まで終るのに、一年間かかるとのことです。 全米や各国から、自由の女神、ナイヤガラ、グランドキャニオンに次いで、この橋に沢山の人々が、見学に来るのは、橋の形もさることながら、対岸のサンフランシスコの街の景観も絵になるからでしょう。
シェラネバダ山脈  2006.8


スペインのシェラネバダ山脈によく似ていると言うことで,同じな名前が付いた、シェラネバダ山脈は,カリフォルニアを南北に縦断し,その内陸側にはカリフォルニアの農業地帯であるセントラルバレーが南北に伸び,この内陸側に標高3000〜4000m級の山々をもつシェラネバダ山脈が走っています。 カリフォルニアの城壁ともいえる全長640kmのシエラネバダ山脈。冬は雪に覆われ,夏は強烈な太陽の下に,異様な光と影を映し出す巨大な岩山が空に連なる山脈です。シェラネバダ山脈の丁度中ほどに,ヨセミテ国立公園,セコイヤ国立公園などがあります。 シェラネバダ山脈の,標高の高い所では,谷あいに降り積もった雪が溶けず,長い年月をかけて氷の河になっていて,山岳型の氷河もあります。 1848年スコットランドからアメリカに移民した哲学者で小説家でもあり,植物学者でもあったジョン・ミュアー[John Muir (1838〜1914)]は、シェラネバダの自然を愛し,自然保護者の先駆者として米国の国立公園の設立を提唱しました。 初代シェラクラブ会長となった,ジョン・ミュアーを記念して作られたのが,ヨセミテ国立公園から米国最高峰マウント・ホイットニーまで連なる340Kmのトレイルがジョン・ミュアー・トレイルで、世界の憧れのトレイルと言われています。
ジョシュア・トゥリー  2006.7


南カリフォルニアからアリゾナにいたる、砂漠地帯に植生する、サボテン科の一種の、あまり水分を必要としない植物。 この植物、冬は雪が降るような寒冷な場所で、夏は気温50度近い灼熱の、標高1,500メートル以上の高さを保つ、荒れ地の土壌、砂漠地帯だけにしか、繁殖することができない。 モーターバイクのツーリング者には、よく知られている、カリフォル二アの砂漠地帯にある、「ジョシュア・トゥリー国立公園」http://www.nps.gov/jotr/ は、ロスアンジェルスから200キロ東南に位置し、この辺は過酷な気候ゆえ、この木だけが群生し、独特の景観地帯をなしている。 第一次大戦頃から第二次世界大戦初期頃までは、このジョシュア・トゥリーのコルク状の軽い素材は、戦争で脚が不自由になった人などの、義足用の素材として利用され、人工素材が生まれるまで、ジョシュア・トリーは、義足医療用として貴重な植物として、人々が勝手に伐採してはならない植物だったとのこと。 また現在は、カリフォリニア・オーク・トゥリー(カリフォルニア樫の木)と、このジョシュア・トゥリーは、絶滅危機植物として、カリフォルニア州では手厚く保護され、勝手に伐採などしたら、罰金が科せられる植物である。
カリフォルニア・ポピー  2006.6
一年の内で、今このシーズンのみしか、見ることのできない、カリフォルニアの州花、野生のポピーの花畑です。Antelope Valley California Poppy Reserveはカリフォルニアの州花であるカリフォルニア・ポピー(Eschscholzia Californica)を保護している地域です。この野生のカリフォルニア・ポピーを見るには、ロスアンジェルスから2時間ほどを要し、カリフォルニア州、ランカスターの15マイル西1,745エーカーに有ります。基本的に野生花として、保護されている花が、カリフォルニア・ポピーですが、その姿は、まるでオレンジ色の、自然の絨毯のようです。その他のワイルドフラワーとして、クローバ、ルピナス、クリーム・カップおよびハルシャギクなども楽しむことができます。ただし、その年の雨糧や日照時間によって、カリフォルニア・ポピーの、その年の花の開花状態が左右されます。
サンディエゴ    2006.5
ロスアンジェルスより約200キロ南東に在り、アメリカ最南端の町。メキシコと隣接する国境の町として、海、山、砂漠などに恵まれ、米国太平洋艦隊の海軍基地を抱える。世界的に有名な動物園や昭和天皇が訪ねた海洋研究所などがある。 カリフォルニアでは、ロスアンジェルス市に継ぐ、第二に大きな市。1769年カリフォルニアで初めて白人が住みつき町を創り、カリフォルニアの生誕地と言われている。カリフォルニアで初の修道院(ミッション)も1769年サンディエゴから開かれた。
レイク・サブリナ   2006.4
ロスアンジェルスより北450キロにあり、ヨセミテ国立公園の東裏の方角、標高2400キロ地点、風光明媚な虹マス釣りの名所、釣り解禁日は4月最終土曜日から10月30日迄。
カリフォルニア釣りライセンス料金1日5ドル、1日の釣り規制量1人10匹まで、この数量を違反すると、国立公園警備隊員から、高額の罰金を科せられるので要注意。